※いずれも2025年11月16日現在
三菱HCキャピタル(8593)は、三菱UFJグループと日立キャピタルが統合して誕生した巨大リース会社です。
事業規模は国内トップクラスで、海外にも積極展開しています。
■ どんな会社?
三菱HCキャピタルの事業は非常に幅広く、
- 航空機リース・・・航空会社に航空機を貸し出し、リース料を得る事業です。航空機は高額なためリース需要が高く、長期契約が多いのが特徴。 世界各国の航空会社と取引し、安定収益を確保しています。
- 自動車リース・・・法人向けに社用車を中心とした車両リースを展開。購入・管理の手間を省けるため需要が安定しています。車両管理やメンテナンスまで含めたサービスが強みです。
- 医療機器リース・・・病院やクリニック向けに医療機器をリース提供。高額な医療機器を導入しやすくする仕組みで、医療需要が底堅く、景気に左右されにくい事業です。
- 建機リース・・・建設会社向けに重機や建設機械をリース。インフラ整備や災害復旧需要に支えられ、安定的な需要があります。
- インフラ投資・・・空港、港湾、発電所など社会インフラに投資。長期契約が多く、安定したキャッシュフローを生むのが特徴です。
- 再エネ投資太陽光・・・風力など再エネ事業に投資。脱炭素の流れを追い風に、長期成長が期待されています。
など多岐にわたります。
この会社を一言でまとめると会社が持っている資源を誰かに課して利用料を徴収することで利益を得ています。 特に海外の収益比率が高いのが特徴で、“日本企業の中でいち早くグローバル化したリース会社” といえます。
■ 注目は「航空機」だ!!
航空機は1機あたり数百億円にのぼることもある高額資産のため、航空会社がすべてを自社購入するのは大きな負担となります。そのため、機体をリースで調達する流れは世界的に定着しており、航空機リース会社の存在感は年々高まっています。
コロナ禍では一時的に航空需要が落ち込みましたが、現在は国際線・国内線ともに回復基調にあり、リース需要も着実に戻っています。将来に目を向けると、新興国を中心とした航空需要の拡大や、燃費性能に優れた新型機への更新需要が追い風となります。加えて、航空会社が財務負担を抑えるために資産を持たない経営を志向する傾向は今後も続くと考えられ、航空機リース事業は中長期的に安定した成長が期待されます。
■ 高い配当利回りが魅力
配当利回りは 4%台 に達することも多く、
高配当株の代表格として人気があります。
リース企業は比較的キャッシュフローが安定しやすく、
減配リスクが低いのも長所です。
■ 今後の展望
✔ 航空機リースの需要回復
✔ 海外インフラ投資が増加
✔ 再エネ・EV関連の成長
✔ 金利上昇局面でも強い収益構造
特に世界的な“脱炭素”の流れは追い風で、
再エネ関連のリースは長期拡大が見込まれます。

