この記事の要点(30秒チェック)
- 家庭のガス使用量の中で最も大きいのが給湯(お風呂・シャワー・台所のお湯)。冬は水温が下がるため、同じ使い方でもガス代が夏の1.5〜2倍になりやすい
- 効くのは「追い焚きを減らす」「給湯温度を下げる」「シャワー時間を短くする」「ふたと保温で冷まさない」の4つ。どれも道具いらず
- 追い焚きは「家族が続けて入る」「ふたを閉める」だけで回数が減る。1日1回の追い焚きを減らすだけでも月の差は出る
- 電気・ガスの切替は別記事。この記事は「いまの契約のまま、使い方で減らす」話
冬のガス代が高くなる最大の理由は、お風呂とシャワーです。冬は水道水の温度が下がるので、同じ40度のお湯を作るのに夏より多くのガスを使います。さらに、家族がバラバラの時間に入って追い焚きを繰り返す、シャワーを長く浴びる、といった冬ならではの使い方が重なると、ガス代は夏の2倍近くになることも。この記事では、ガス会社や料金プランを変えずに、「使い方」だけでお風呂・給湯のガス代を減らす方法を整理しました。9月の「電気・ガス料金プラン見直し」の記事と組み合わせると、固定費の削減効果が大きくなります。

冬のガス代は「お風呂」がほとんど。追い焚きとシャワーの習慣を10月のうちに変えておけば、12月の明細が変わるよ!
ガス代の内訳|給湯が最も大きい
家庭でガスを使うのは、主に「給湯(お風呂・シャワー・洗面・台所)」「調理」「暖房(ガスファンヒーター・床暖房)」の3つです。このうち給湯が最も多く、一般的な家庭ではガス使用量の半分以上を占めるといわれています。調理のガス代は思ったより小さく、「コンロの火を弱める」節約は効果が限られます。
冬に給湯のガス代が増える理由は、水温です。夏の水道水が25度前後なのに対し、冬は5〜10度まで下がります。40度のお湯を作るために温める幅が15度から30度以上に広がるので、同じ量のお湯でも倍近いガスが必要になります。「使い方は変えていないのに冬は高い」のは、これが原因です。
効く順番|4つの見直し
| 見直し | やること | 効果の目安 |
|---|---|---|
| ①追い焚きを減らす | 家族が続けて入る・ふたを閉める・保温シート | 大(追い焚き1回分のガスは大きい) |
| ②給湯温度を下げる | 42度→40度、台所は38度程度 | 中(温度2度で数%) |
| ③シャワー時間を短くする | 1人1分短く・節水シャワーヘッド | 中〜大(家族の人数分効く) |
| ④湯量を見直す | 浴槽の湯量を1〜2cm減らす | 小〜中 |
①追い焚きを減らす。追い焚きは、冷めた湯をもう一度温める作業なので、ガスを多く使います。減らすコツは3つ。家族が間をあけずに続けて入る、入っていない時間はふたを閉める、ふたの上に保温シートやアルミの保温マットを浮かべる。これだけで湯の温度が下がりにくくなり、追い焚きの回数が減ります。帰宅が遅い家族がいる場合は、「追い焚き」より「高温の足し湯」のほうがガスが少なくて済むこともあります。
②給湯温度を下げる。給湯器の設定温度を42度から40度に下げると、それだけでガスの使用量が減ります。台所のお湯は38度前後で十分なことが多く、洗い物のときに「熱すぎて水を足す」のは、ガスを使って温めたお湯を捨てているのと同じです。設定は給湯器のリモコンで変えられます。
③シャワー時間を短くする。シャワーは1分間に約10リットルのお湯を使います。家族4人が1人1分ずつ短くすると、1日40リットル分のガスと水道代が減ります。「体を洗っている間は止める」を家族の習慣にするのが一番簡単です。節水シャワーヘッドに替えると、同じ時間でも使うお湯の量が3〜5割減るものもあります。
④湯量を見直す。浴槽の湯を1〜2cm減らすだけで、温めるお湯の量が数十リットル減ります。家族が入ると水位が上がるので、「一人で入ったときに肩が出るくらい」でも、実際に入れば十分なことが多いです。

「ふたを閉める」と「続けて入る」にしたら、追い焚きが1日2回から0〜1回になったよ。やったのはそれだけ。
効果を確かめる|検針票の「使用量」を前年と比べる
見直しが効いているかは、ガス代の「金額」ではなく「使用量(立方メートル)」で比べるのが正確です。金額は料金単価の変動で上下するので、同じ使い方でも高くなったり安くなったりします。検針票やWeb明細には前年同月の使用量が載っていることが多いので、11月・12月・1月の3か月を前年と比べてみてください。家族の人数や在宅時間が変わっていなければ、使用量の差がそのまま見直しの効果です。
減っていなければ、「どの見直しが守れていないか」を家族で確認します。多いのは「ふたを閉め忘れる」「シャワーを止める習慣が続かない」の2つ。ふたの上に保温シートを置く、シャワーの壁にメモを貼る、のように「仕組み」で補うと続きやすくなります。
冬の入り方|寒い脱衣所は別の対策で
節約のために「お風呂の温度を下げる」と、冬は寒くてつらくなります。温度は40度を保ち、代わりに追い焚きとシャワーを減らすのがおすすめです。脱衣所が寒い家は、入浴前の5分だけ小さなヒーターで暖めると、体への負担が減り、急激な温度差による事故の予防にもなります。ヒーターの電気代は数円なので、ここはけちらないほうが安全です。
また、入浴後の浴槽の湯は、洗濯に使えば水道代の節約にもなります。追い焚きを減らすために「最後の人が入ったらすぐ抜く」という家庭は、洗濯機のポンプでくみ上げてから抜くとムダがありません。
ぐで子の場合(追い焚きを減らして、冬のガス代が前年より下がった)
ぐで子の家は、夫の帰宅が遅く、毎晩2回追い焚きをしていました。10月から「子どもと自分が続けて入る」「入ったらすぐふたを閉める」「夫には追い焚きでなく高温の足し湯」に変更。追い焚きの回数が減り、寒さが本格化した月のガス代が前年の同じ月より下がったそうです。「家族の入る順番を決めただけで、道具も買ってない」とのこと。ガス代は料金単価や使用量で変わるので、まずは1か月試してみてください。
とく美の場合(節水シャワーヘッドと「止める習慣」で水道代も減った)
とく美の家は子ども2人がシャワー好きで、冬は1人10分以上浴びていました。節水シャワーヘッドに替え、「体を洗う間は止める」を家族で決めたところ、ガス代と一緒に水道代も下がったそうです。「シャワーヘッドは数千円だったけど、冬1シーズンで元が取れた感じ」と話しています。シャワーは家族の人数分だけ効くので、人数が多い家庭ほど効果が大きい見直しです。
よくある質問
Q. 追い焚きと、湯を抜いて新しく入れ直すのはどちらが安いですか?
A. ぬるくなった程度なら追い焚きのほうが安く、完全に冷めた湯を温め直すより新しく入れたほうが安い場合もあります。目安は「湯が冷たい」と感じるかどうか。冷めきる前に入るのが一番です。
Q. 給湯温度を下げると、お風呂が寒くなりませんか?
A. 浴槽の設定は40度を保ち、台所やシャワーの温度を下げるのがおすすめです。冬に浴槽を38度にすると体が温まりにくいので、無理に下げないでください。
Q. シャワーだけのほうが安いですか?
A. 一人暮らしで短時間ならシャワーが安いこともありますが、家族で入るなら浴槽にためて続けて入るほうが安くなることが多いです。シャワー10分で浴槽1杯分近いお湯を使います。
Q. 保温シートは効果がありますか?
A. ふたの上に浮かべるだけで湯温の下がり方がゆるやかになります。100均やホームセンターで数百円から手に入ります。
Q. 給湯器の「自動保温」は切ったほうがいいですか?
A. 自動保温は設定時間のあいだ湯温を保つためにガスを使い続けます。家族が続けて入るなら切り、時間があくときだけ短く設定するのがおすすめです。
Q. 床暖房やガスファンヒーターの節約は?
A. 暖房のガス代は使う時間に比例します。つけっぱなしを避け、使う部屋と時間を絞るのが基本です。この記事では給湯に絞っています。
Q. ガス会社を変えたほうが早くないですか?
A. 契約の見直しは別の効果があり、両方やるのが理想です。切替は9月の記事で扱っています。使い方の見直しは、どの契約でもすぐ効きます。
Q. オール電化の家でも使えますか?
A. 追い焚き・温度・シャワー時間・湯量の考え方は、電気温水器やエコキュートでも同じです。ガス代が電気代に置き換わるだけで、効果の方向は変わりません。
まとめ|今日からできる1アクション
冬のガス代が高いのは、水温が下がって給湯に多くのガスを使うから。効くのは、追い焚きを減らす(続けて入る・ふたを閉める・保温シート)、給湯温度を下げる(台所は38度)、シャワーを短くする(止める習慣・節水ヘッド)、湯量を1〜2cm減らす、の4つ。お風呂の温度は40度を保ち、寒い脱衣所は別の対策で安全に。道具を買わなくても、習慣を変えるだけで12月の明細が変わります。
今日の1アクションは、給湯器のリモコンで台所の給湯温度を38度に設定し、家族の「入る順番」を決めること。2分で終わり、今夜から効きます。
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