この記事の要点(30秒チェック)
- 年末調整は、会社が11月〜12月初めに書類を配り、締め切りまでに出す仕組み。書類を集め始めるのは「会社から言われてから」では遅く、10月に集めておけば締め切り直前に探さずに済む
- 集めるのは、生命保険・地震保険・iDeCoなどの控除証明書、住宅ローン控除の証明書(2年目以降)、扶養家族の情報(配偶者の年収見込み・子どものマイナンバー)
- 10月にやることは「届いた証明書を1つのファイルに入れる」「配偶者の年収見込みを出す」「去年の控除申告書のコピーを見る」の3つ
- 会社がオンライン提出に対応しているなら、証明書の電子データ(マイナポータル連携)を使うと、紙を探す手間がなくなる
年末調整は、毎年11月ごろに会社から書類が配られ、「○日までに出してください」と言われてから慌てて証明書を探す、というのが多くの家庭の定番です。でも、必要な書類の大半は10月に届き始めるので、10月のうちに集めて1つのファイルに入れておけば、会社から書類が来た日に書いて出すだけになります。この記事では、年末調整で必要になる書類と情報を整理し、10月にやっておく3つのことと、提出の流れをチェックリストにしました。控除のシミュレーションや保険の棚卸しは別記事にまとめているので、ここでは「書類の段取り」に絞ります。

年末調整の「探し物」は、10月にファイルを1つ作っておけば消えるよ。届いた順に入れるだけ!
年末調整で必要な書類と情報
| 書類・情報 | 誰に届く・どこで分かる | 届く時期 |
|---|---|---|
| 生命保険料控除証明書 | 保険会社から郵送・マイページ | 10月中旬〜11月 |
| 地震保険料控除証明書 | 損害保険会社から郵送(火災保険と一緒のことも) | 10〜11月 |
| iDeCo(小規模企業共済等掛金)の証明書 | 国民年金基金連合会から郵送 | 10月下旬〜11月 |
| 国民年金保険料の控除証明書 | 日本年金機構から郵送(自分で払った分がある人) | 11月 |
| 住宅ローン控除の証明書・残高証明書 | 税務署(初年度の申告後に交付)・金融機関 | 10〜11月 |
| 配偶者の年収見込み | 配偶者の給与明細・勤務先 | 10月に計算 |
| 扶養家族のマイナンバー・生年月日 | マイナンバーカード・通知書 | 手元で確認 |
| 前職の源泉徴収票(年の途中で転職した人) | 前の勤務先 | 退職時 |
住宅ローン控除は、初年度は確定申告が必要で、2年目以降は年末調整でできます。税務署から交付される「年末調整のための住宅借入金等特別控除証明書」と、金融機関から届く「残高証明書」の2つが必要です。証明書は複数年分がまとめて交付されているので、去年のファイルから今年の分を探しておきましょう。
10月にやる3つのこと
①「年末調整ファイル」を1つ作る。クリアファイルでも封筒でも、100均のものでOK。「年末調整2026」と書いて、届いた証明書を届いた順に入れていきます。これだけで、11月の「あのハガキどこ?」がなくなります。電子データで受け取る場合は、スマホやパソコンに同じ名前のフォルダを作ります。
②配偶者の年収見込みを出す。配偶者控除・配偶者特別控除の申告には、配偶者の今年の年収見込みが必要です。パートで働いている場合は、9月までの給与明細の合計に、10〜12月の見込みを足します。最低賃金の改定で時給が上がっている場合は、新しい時給で計算してください。正確でなくても見込みで構いませんが、大きくずれると翌年に追加の税金が出ることがあります。
③去年の申告書のコピーを見る。去年の年末調整で出した書類の控え(会社によってはコピーをくれる、またはオンラインで見られる)があれば、今年も同じ項目を書くことになります。変わった点(子どもが生まれた・配偶者の働き方が変わった・保険を解約した・住宅ローンを組んだ)をメモしておくと、記入が速くなります。
提出の流れ|会社から書類が来たら
会社から配られる(またはオンラインで案内される)主な書類は3つです。「扶養控除等(異動)申告書」(来年分・今年分の扶養家族を書く)、「基礎控除申告書 兼 配偶者控除等申告書 兼 所得金額調整控除申告書」(自分と配偶者の所得を書く)、「保険料控除申告書」(保険料・iDeCoなどを書き、証明書を添付)。住宅ローン控除がある人は、その申告書も。
書き方は会社の案内に従いますが、10月に作ったファイルと年収見込みがあれば、記入は30分ほどで終わります。証明書の原本を添付するのが基本なので、提出前にコピーかスマホで撮影しておくと、後で確認できて安心です。

去年は締め切り前日に、iDeCoのハガキを探して家中ひっくり返したよ…。今年は10月からファイルに入れてる。届いたら入れる、それだけ。
オンライン提出と電子データ|紙を探さない方法
会社が年末調整のオンライン提出(クラウドの年末調整システムなど)に対応している場合、控除証明書も電子データで提出できることがあります。マイナポータルと保険会社などを連携させると、控除証明書のデータを自動で取得でき、紙のハガキを探す必要がなくなります。設定は最初だけ少し手間ですが、翌年以降はほぼ自動です。
会社が紙の提出のみの場合でも、保険会社のマイページから証明書のPDFをダウンロードして印刷できることが多いので、ハガキをなくしたときの保険になります。
年末調整でできないこと|確定申告が必要なもの
医療費控除、ふるさと納税(ワンストップ特例を使わない場合)、住宅ローン控除の初年度、副業の所得、年の途中で退職して再就職していない場合、は年末調整ではできず、確定申告が必要です。該当する人は、年末調整の書類と一緒に、確定申告用の書類(医療費の領収書・寄付金受領証明書など)も10月からファイルに入れておくと、翌年2〜3月の申告が楽になります。
ぐで子の場合(ファイル1つで、締め切り前日の家探しがなくなった)
ぐで子は去年、年末調整の締め切り前日にiDeCoの証明書が見つからず、家中を探して再発行を頼む羽目になりました。今年は10月初めに「年末調整2026」のファイルを作り、届いた証明書をその日のうちに入れる習慣に。「会社から書類が来た日に、ファイルを開いて書いて出した。30分で終わって拍子抜けした」そうです。配偶者の年収見込みも10月に計算済みだったので、迷う項目がなかったとのこと。
とく美の場合(マイナポータル連携で、ハガキを探す必要がなくなった)
とく美の会社は年末調整がオンライン提出で、今年はマイナポータルと保険会社を連携させました。「最初の設定に20分かかったけど、証明書のデータが自動で入ってきて、紙のハガキを1枚も探さなかった」とのこと。夫の会社は紙の提出なので、夫の分は保険会社のマイページからPDFを印刷して添付。「紙でもデータでも、10月に場所を決めておくのが大事」と話しています。
よくある質問
Q. 控除証明書が届きません。
A. 保険会社によって発送時期が違い、11月に届くものもあります。11月中旬になっても届かない場合は、マイページで確認するか、再発行を依頼してください。
Q. 証明書をなくしました。
A. 保険会社や国民年金基金連合会などに連絡すれば再発行できます。マイページからダウンロードできる場合も多いので、まず確認を。
Q. 配偶者の年収見込みが正確に分かりません。
A. 見込みで構いません。9月までの実績に10〜12月の見込みを足して計算します。大きくずれた場合は、翌年の年末調整や確定申告で調整されます。
Q. 年の途中で転職しました。
A. 前の勤務先の源泉徴収票を今の会社に提出します。手元にない場合は、前の勤務先に依頼してください。
Q. 年末調整の締め切りに間に合わなかったら?
A. 会社に相談して、再調整の期限内なら対応してもらえることがあります。間に合わなければ、翌年に自分で確定申告すれば控除を受けられます。
Q. ふるさと納税は年末調整でできますか?
A. できません。ワンストップ特例を使うか、確定申告で寄付金控除を申告します。
Q. iDeCoの証明書はいつ届きますか?
A. 国民年金基金連合会から、10月下旬〜11月ごろに届きます。年の途中で加入した場合は、時期がずれることがあります。
Q. 夫婦それぞれ年末調整がある場合、証明書はどちらに出しますか?
A. 保険料を払っている人の年末調整で申告します。妻の保険を夫が払っていれば夫の分に。混ざらないように、ファイルを夫婦で分けておくと確実です。
まとめ|今日からできる1アクション
年末調整の書類は10月に届き始めます。「年末調整ファイル」を1つ作って届いた順に入れる、配偶者の年収見込みを出す、去年の申告書を見て変わった点をメモする、の3つを10月にやっておけば、会社から書類が来た日に30分で終わります。オンライン提出やマイナポータル連携が使えるなら、紙を探す手間そのものがなくなります。
今日の1アクションは、クリアファイルか封筒に「年末調整2026」と書いて、すでに届いている証明書を入れること。1分で、11月の自分が助かります。
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